豊島支部 支部会員の皆様
平素は支部活動にご尽力いただき、誠にありがとうございます。
当支部の支部会員宛てに「福利厚生サービスの提携」を名目とした営業電話があった旨の報告が複数寄せられています。
本件について鴻森支部長へ報告の上、注意喚起として支部サイトにて情報を共有いたします。
不審な営業電話の手口
【事案の概要】
「株式会社A」の担当者を名乗るBより、概ね以下の内容で電話勧誘が行われています。
※某大手メガバンクの福利厚生事業を名乗る事案も散見されます。
- 全国の中小企業従業員(約1,000万人弱)を対象とした福利厚生機関を創設した。
- 事業の一環として、遺言作成等のサービスを予定しており、担当する行政書士を探している。
- 「大手行政書士法人は人の入れ替わりが激しくトラブルが多い」と大義名分を掲げ、「豊島区で長年の信頼と実績がある先生にお願いしたい」と持ち上げる。
- 豊島区を「トヨシマク」と呼んでいた。
- 専用ウェブサイトに情報を掲載することで多数の受注を見込んでおり、「好きな案件だけ引き受けてほしい」や「必ず受注できるだろう」との強調。
- 提携費用として初回のみ数万円、以降、定期的に数万円の継続料金。なお、紹介料は取らないと主張。
- 詳細説明のため面談設定をしつこく要求してくる。
想定されるリスクと注意点
架空請求やなりすましの可能性
本件に関していえば、某有名上場企業に酷似した社名を名乗っていますが、実体のないサービスへの高額請求トラブルや架空請求の可能性を考慮すべきです。
まずは国税庁の法人番号検索、法務局の登記事項証明書取得、具体的な会社ホームページや提携事業者への実体確認等を必ず行って下さい。
少なくとも、即答や契約、支払いは絶対に行わないでください。
行政書士職務基本規則違反などのリスク
先方は「紹介料は取らない」と主張していますが、実態として「案件を紹介・誘致する対価」として高額な初回登録料や継続的なサポート料金を支払うスキームは、実質的な紹介料(キックバック・バックマージン)の支払いに該当する可能性が懸念されます。
特に、令和6年4月1日に施行された「行政書士職務基本規則」第15条(不当誘致行為の禁止)では、弁護士や司法書士等と同様に、原則としてキックバックを禁じる内容となっております。
行政書士職務基本規則15条はもちろんのこと、各種法令や各種会則について、提案を受けているスキームが抵触しないかどうかの吟味が必要なことは言うまでもありません。
行政書士職務基本規則
(違法行為の助長等の禁止)
第 14 条 行政書士は、違法若しくは不正な行為を助長し、又はこれらの行為を利用してはならない。
2 行政書士は、詐欺的取引、暴力その他違法若しくは不当な行為を助長し、又はこれらの行為を利用してはならない。
3 行政書士は、犯罪による収益の移転防止に関する法律(平成19年法律第22号)を遵守し、必要な取引時の確認、記録等の保存、疑わしい取引等の届出をしなければならない。(不当誘致行為の禁止)
第15条 行政書士は、不正又は不当な手段で、依頼を誘致するような行為をしてはならない。
2 行政書士は、金品の提供、供応その他不当な行為により行政書士の業務の依頼を誘致してはならない。
3 行政書士は、依頼者の紹介を受けたことについて、その紹介の対価を依頼者の報酬に上乗せしたり、職務内容と比較して法外な金額を請求したりしてはならない。
4 行政書士は、依頼者の紹介をしたことについて、その対価を要求してはならない。
(反社会的勢力との関係拒否)
第 16 条 行政書士は、反社会的勢力と一切の関係をもってはならない。また、反社会的勢力による不当要求は拒絶しなければならない。
2 行政書士は、相手方が反社会的勢力であるかについて、常に、通常必要と思われる注意を払うとともに、反社会的勢力とは知らずに何らかの関係を有してしまった場合には、相手方が反社会的勢力であると判明した時点又は反社会的勢力であるとの疑いが生じた時点で、速やかに関係を解消しなければならない。
(参考:日行連HP)会則・基本諸規則等 | 連con当支部の支部会員の皆様へのお願い
「確実に受注できる」、「あなただけ特別に」といった甘い言葉が謳われる営業電話には、十分にご注意ください。
行政書士をターゲットとした無差別な電話営業が実施されている可能性がございます。
万が一、不審な勧誘を受けた場合や、同様のトラブルに巻き込まれそうになった場合は、速やかに東京都行政書士会の事務局または当支部事務局まで情報提供・ご相談をお願いいたします。
なお、本件営業電話にかかるスキームが必ずしも詐欺等の法令違反・会則違反と断定するものではございません。
あくまでもトラブル防止のための注意喚起である旨、ご了承いただきたく存じます。