豊島区と連携した「終活ハンドブック」設置について

東京都行政書士会豊島支部は、2026年5月、豊島区高齢者福祉課との連携の下、終活ハンドブック(プエンテ 2026 Vol.17)豊島区終活あんしんセンターに設置する運びとなりました。

一般市民のための終活の教科書

東京都行政書士会(以下「本会」といいます)は、令和8年3月31日に終活ハンドブック(プエンテ 2026 Vol.17)を作成・発行しております。
本会発行の同冊子は、相続土地国庫帰属制度、デジタル遺産、民事信託といった最新の法制度の解説、実務上の各種の注意点を網羅した「一般市民のための教科書」という位置付けです。
終活・相続分野は法的知識と直結するため難解な側面もありますが、一般市民にも理解しやすいよう、非常にわかりやすく解説がなされています。

豊島区の施策を完結させる「三層の支援体制」

豊島区では終活分野に関して、独自のエンディングノートの作成や終活登録情報制度の設置など全国に先駆けて極めて先見的な取り組みを行っております。
このたび、本会豊島支部と豊島区高齢者福祉課の連携によって、以下のような三階層による支援体制が実現できたといえます。

  • 終活あんしんノート
    豊島区では独自の「エンディングノート」を無料発行しています。
    本冊子においては、ご自身の歩みの記録、財産に関すること、葬儀やお墓の希望など遺言書でカバーできない部分について補完することが可能です。
  • 終活情報登録事業
    豊島区では全国に先駆け終活に関する情報登録のほか、登録情報の照会制度を設けています。
    緊急連絡先やエンディングノート・リビングウィル・遺言書の保管場所といった終末期~相続時に必要な情報を予め登録しておくことで、必要となったときにこれを照会し、確認することが可能です。
    特に遺言書等をせっかく作成しても「保管場所が不明」といった問題が実務上頻発しておりますが、その対策として素晴らしい施策といえます。

以上、詳細は豊島区のホームページを参照(豊島区終活あんしんセンター|豊島区公式ホームページ)。

  • 終活ハンドブック(本会豊島支部連携)
    いわゆる「終活(生前に相続手続等の準備を行うこと)」に必要なことを網羅的に解説し、より充実した準備を行うための教科書的な位置づけです。
    本冊子について、豊島区終活あんしんセンターに無料設置しますので、ご自身で学びながら終活あんしんノートの作成を行い、より充実した終活が可能となるのではないでしょうか。

以上、詳細は本会ホームページを参照(東京都行政書士会のご案内〜プエンテ | 東京都行政書士会)。

終活あんしんノートを「遺言書等の補完」、終活情報登録事業を「制度的インフラ」と据え置くのであれば、終活ハンドブックの設置は「終活における指針」といえるでしょう。

「2025年問題」と世代を超えた支援の重要性

本日、2026年5月14日、鴻森本会支部長及び広報担当役員が豊島区高齢者福祉課を訪問いたしました。
豊島区高齢者福祉課のご担当者様からも、本会作成の終活ハンドブックについて、情報の具体性と実用性を高く評価いただき、法的トラブルを未然に防ぐための強力なツールとして期待を寄せていただいております。

意見交換では、団塊の世代が80歳代に突入する「2030年」を見据えた議論を行いました。
これまで人口割合が最も多かった世代である団塊の世代が2025年に75歳以上の後期高齢者となりました。
それに伴って医療・福祉分野を中心に様々な問題が生じる懸念がありますが、これらの総称を「2025年問題」と呼びます。

2025年以降、相続案件の急激な増加が予測される中、本人世代への啓発はもちろんのこと、実際に相続手続きに直面する「子世代」への早期支援体制の構築が不可欠であるという認識で一致しました。
特に、豊島区においては単身高齢世帯が全国平均よりも15%以上高いという統計データが出ております(令和2年国勢調査より算出)。
2030年頃の相続案件の急激な増加予測をふまえると、豊島区では例えば複雑な相続事案、孤独死といった深刻な社会問題の増加が懸念されます。

こうした社会問題が迫っているからこそ、生前に「終活」として備えておき、ご本人の想いを承継する、これこそが次世代への円滑な資産承継と地域社会の安定に繋がると確信しております。

今後の展望

私たち行政書士は、弁護士・司法書士・税理士等と同様に終活/相続支援の専門家です。
本会豊島支部では終活ハンドブックの継続設置を契機とし、今後とも豊島区高齢者福祉課や豊島区民社会福祉協議会、そして他の専門家と密接に連携しながら、今後増大するであろう終活・相続に関する法的ニーズに対して豊島区民への充実した支援体制構築を目指してまいります。